透析についての考え方
「いつ」透析を始めるか。患者さまにとって重要なことだと思います。
精神的なものや、体の状態など様々な要因がありますが、適切なタイミングで透析療法に移行することはとても大切なことです。
透析治療は患者さま一人で行うものではない、ということ
透析を始めるということは、ご自身の腎臓をあきらめて、新しい生活を受け入れなければいけません。
その中では、透析をしていくことで、今まで何気なく過ごしてきた生活の一部をあきらめなければならず、それはつらい気持ちにさせることでしょう。
実際透析をためらう方もたくさんいらっしゃいます。透析を長く行わないでいると、身体的な問題が出ることに加えて、気持ちも落ち込み、逃避や拒絶、うつ状態になってしまう方もいます。
しかし、その一方で透析を受け入れて生活しているひとも、たくさん診てきました。
透析は確かに楽なものではないと思いますし、実際の患者さまでなければわからないこともたくさんあると思います。
ですが、医師・スタッフ共に、少しでもよりよい生活を送っていただくために、力になれればと思っています。
透析をはじめてからどう生活するか
体の状態を考えて、透析が必要だけれど先延ばしにしていると、実際に体に負担がかかり、いざ透析を始める段階になって体力が消耗してしまい入院が長くなってしまうことがあります。
また、透析をしないために心臓に負担がかかると、透析をはじめた後の生活にも影響します。
「透析をしたくない、やりたくない」そのことだけにとらわれていると、より透析が苦しく辛いものになってしまうこともあるのです。もちろん透析にならない努力は必要です。けれど、大切な人生の時間をどう過ごすか、そのために体に無理をさせすぎず、心の準備も整えたうえで、透析を行っていきましょう。
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